何か面白かった記録


 フリードミューンは中止でございました。俺は正直鬼のように惹かれるメンツがそこまで無かったのと、既に豪雨でテンションが若干下がってたのですんなり受け入れる事が出来たけど、テントで流れてるDJブースを見て「ああ、あれを楽しめたんだなあ」と考えると一抹の寂しさを感じた。
 Mさんはもうゲッソリしていた。Mさんはとあるバンドのメンバーと最近チャットで仲良くなって、実際に会えるのを楽しみにしていた。勿論音楽も楽しみにしていた。うろうろとしてから仕方なくバス停に向かった。バス停には沢山のガッカリ顔と苦笑顔に溢れていた。
 バス停で待っていたのだが、突如Mさんの面構えが変貌した。「もしかして…会えるかも!!」「草君、戻るよ!!」ツイッターを見ながら何かを確信したらしい。急いで会場に戻った。会場の受付付近のテントの中では兵ども(夢のあと)に溢れていたが、Mさんだけは超ハイテンションになってスタッフに「入れて下さい!」「会えるかも!」「入れて下さい!」と交渉しながら、ツイッターをカタカタと操作していた。そうこうしている内に会場内から音楽が鳴り始めた。現地でトーク配信が始まったのだ。Mさんは咆吼した。「×さあーーーーーーーーーーーーーーーーーん、来ーーーーーーーーーーーーーーーてーーーーーーーーーーーー」
 ホントに来た。
 ×さんは普通のそこらへんにいそうな、可愛らしい女性だった。わー何か面白い事が起こったとテンション上がる私(そのバンドはそこまで好みじゃなかったのでそこそこ冷静だった)文通友達にやっと会えたかのような嬉しがるMさん。予想外の展開に呆然とする兵どものお客さん。何だこれという顔のスタッフ。そこでは「異常な出来事」が起こっていたように思う。そうこうしている内にバンドのベースさんまで来て、更に場は騒然となった(場にはそもそも5人くらいしかいなかったけど)
 Mさんが諦めなかった事、他の皆が諦めていた事、場が諦めた場になっていた事、それでも皆が残念だった事。これらが組み合わさると、変な事が起こる。
 その後Mさんは一緒にチャットをやってた二人を待ち、何と×さんもその二人を待ち続けた。Xさんは残念ながら途中で帰らなければいけなかったけど、それでも9時になろうかと言う時に、チャットをやってた二人が「もう既に中止が決まってるイベント会場まで」来てくれた。初めて会えた事に喜ぶMさんと二人。閑散としたドミューン跡地。全く関係ない俺。そのまま3人は川崎まで行って一緒にご飯を食べた。全く関係ない俺も食べた。談笑した。全く関係ない俺も談笑した。その後チャットをやってた二人の内の女子高生Aちゃんと一緒に全く関係無い俺が一緒に帰った。
 で、帰ってそのチャットに入ってみたら、バンドのXさんもチャットの3人もいた。挨拶して談笑した。
 何だこれ。