「よつばと!」を読了(途中まで)



何でこれ今まで買ってなかったんだろうと後悔したが、まあそういう縁というか、磁力の強弱みたいなものはあるもんだ。とりあえずメチャメチャ面白いです。面白い上に何ていうか、元気になる。
この漫画の見所は主人公「よつば」の天真爛漫過ぎる行動もそうだけど、周りの目線の暖かさに尽きると思う。今の所4巻までしか見ていないが、登場人物全員がよつばに優しい優しい、酷いことされてもほとんど怒らない温厚な人ばかりである。こんな国に住みてえー!とーちゃんはとーちゃんでよつばの事をたまに叱ったりするのだが、「叱る」より感情的にはみ出る事は無い。ジャンボなんて怒っても飛びあがるだけである。要するに周りの人達はよつばが可愛くて可愛くて仕方が無い人ばかりなのであった。そしてそんな人ばかりだからこそよつばは自らの魅力を最大限に出す事が出来る。
もう一ついいなと思う事がある。基本的によつばという幼児の目線で物語が動くので、小学生だろうが高校生だろうが親父だろうが、全員が友達でありつつ年上の人である。そのせいか、類型的な人間がほとんど存在しない。リアルというと少し違うのかも知れないが、立体的なキャラ作りが為されている。断じて「萌え」なんちゅうバーチャル極まりない視点で描かれていない。そこらへんが物凄く僕のツボなのだ。立体的な人間を何人か物語に置くだけで、実は大して事件が無くても話は作れてしまう。漫画とはそういう長所を持っているものだと思っている。
大体本当に良い漫画って、試しに一冊だけ買っても次の日に全巻買ってしまったりするんだよね。という訳で今更手をつけ始めた「よつばと!」はかなり広範囲の人達にオススメなのであります。