レッスンをやってると


 「何でそういう音が出るんですか?」「天才だからかなあ」で済ます訳いかないもんで毎回必死こいて自分が何となく弾いてたものを分析しなきゃいかんのだが、まあそれやるくらいなら普通に楽理を段階的に教えとけよって話なのだが、まあそれはそれとしていつもレッスンは苦心してる訳です。
 で、今どうやって教えようかなあと思う事はリズムセンス。正直俺はタイム感はカケラも無い人間だがリズムセンスはなかなか良いものを持ってると思う。てか、それでもってる人間である気がする。だが、それを教えるのが難しい。俺のリズムって毎回違うんだよね。思いつきでどんどんと変えている。その根本になる「感覚」を上手い事教えたいのだが、どうすれば良いのやら。教本とか見てもタイム感とかシンコペーションかせいぜいポリくらいしか教えないからさ。いや、シンコペーションとポリで充分なのかも知れないけれども。
 大切なのは基礎理論と「何が良いか悪いかを判別する」感覚、それからひたすら探求する事だと思う。とりあえず俺がジャズで重視してきた事はそれだ。弟子さんはまだ「一個の方向性」を必死に模索する事しかできなくて、俺みたいに「毎回違う事をそのたびに模索する」という事が出来ない。毎回違う事をするという事は、毎回思いつきを無理やり指に具現化させるという事で、非常に体に負担がかかるし集中力も必要とする。でもそれを何とか頑張って欲しいのだ。その「頑張ってもらう」方法を今俺は必死に考えまくってたりする。