速い曲は難しい


 単に遅い曲のソロを速くしたとしてもそれは結局「早送り」に過ぎないのであって、非常にセコセコした余裕の無いソロになってしまう。そこらへんを大局観を持って弾きたいんだけど、どうしてもコードに目を奪われてしまうと近視眼的になっちゃんだよね。左手抜きのソロ練習をしてみようかな。テンポ300でも心地よいアドリブって何だろう、と思うのだ。指動くだけじゃ駄目。ピアノという楽器は特性上「弾けてしまう」ので、かえってそういう罠に引っかかってしまうような気がしてしまう。
 170くらいのテンポでトリッキーに弾くのは楽しい。そりゃもう、弾くたびに新しいリズムが出てくるから楽しくて仕方ない。ぶっちゃけ言うと、ジャズで聞いてて一番つまらないのはアドリブ部分だろう。そこを面白くしたいのだ。即興ならではの、でも高度に訓練されたジャズならではの楽しませ方ってきっとあると思う。弾いていると、そこを追求したくなってくる。それは、ここ数年の俺のテーマなのだ。