ジャズって


 テーマがあってソロがある。んで、ソロ中に何かしらの逸脱がある。そして、その逸脱に「反応して」他メンバーも一緒に逸脱していく。その逸脱に更に逸脱が加わる。そうやって曲は盛り上がっていく。
 「一緒についていく」てのがポイント。赤信号は皆で渡ろうね、という奴だ。
 んで俺はちょっと違う意見で、「誰かが逸脱し始めても無視しろ」または「別の方向に行こうぜ」というものを目指してたりする。つまり、バンド内で「噛み合わないもの」「ズレてるもの」を作り出す。それの一番わかりやすい形がポリリズムだ。そこの不快感がスリルや刺激を作り出す。そして異なった線がたまに交わる。そこに安心が生まれる。
 DCPRGのcatch22なんてその典型。あれは全員が違うテンポで弾いている。オーネットのプライムタイムバンドは全員違う小節で弾いている。でも、それで曲としてまとまっている。そういうのが俺は好き。一つの自分のパターンで求めたいと思っている。