ふと思ったんだが


 俺が携わってる「JAZZ」という音楽は常に何かしらの研究をしなければ上達できない世界と言われている。なので、俺から見るとプロの連中と言うのは「何でも出来る」人達に見える。
 ふと思ったことなのだが、そうなると「一番凄い人」「トップに立っている人」という人とそこらへんにいる「何でも出来る凄い人達」の違いとは何だろう。その「トップの人達の技」がいずれ研究という形で共有化されてしまうならば、それは「オンリーワン」というよりかは「先頭集団」と言った方がしっくり来るのでは無いか。そう考えるとトップと後続集団の差なんて微々たるものだ。少なくとも、大半の技術は既に共有している。
 ギルドというか、学問集団というか。そこに俺は一抹の疑問というか、違和感を感じるのだ。何だろう。その正体はわからない。俺はキーワードは「聞き手」だと思うのだが、そこに対しての考えはまだ全くまとまっていない。