さて、ジャズ一年生が


 今年も現れましたね。まあこのブログなんて見てないだろうけど。
 ジャズを始める人ってのはたぶん「何となく」でしかジャズを知らないと思う。カフェとかで流れるジャジーな音楽、お洒落な音楽、そんなイメージでしかジャズを語れない。当たり前ですな。外側から見るジャズと内側から見るジャズってのは随分と違う。まあ、それはどんな音楽でも一緒だろうけど。
 では、ジャズの「特色」とは何だろうか?
 まず第一に「複雑な和音」。お洒落な雰囲気をここで出す。次に「リズム」。ジャズは実際今のダンス音楽の原型みたいなもので、自然と体が動くように出来ている。*1そして最後に「アドリブ」である。普通の音楽では「ちょっとだけの見せ場」だけであるソロ活動を逆に前面に出した音楽、というのがジャズの特徴だと言えるだろう。実際、そこらへんで流れているジャズというのは90%が「筋書きの無い見せ場」、つまりアドリブで出来ている。
 さて。
 ジャズの特色、それはもう個性と言ってもよいくらいの独自なものなのだが、普通の人は3つとも今まで慣れ親しんでいないものなので、いざ始めようとするとそれらはとても大きな壁に見えるだろう。だって、裏のリズムなんてロックに慣れた耳からすると合わせるのが困難だし、複雑な和音も恐ろしく複雑な「理論」に見える。それに、せいぜい楽譜に合わせて弾く事しか知らない人がいきなり「君は自由だ!何やってもいいんだぜ!」と言われてもとまどうだけだ。ジャズを始める人は最初にいきなりでかい壁に同時に「三つ」ぶつかる事を覚悟して頂きたい。絶対最初に挫折する。それくらいの気持ちでいた方がかえって気楽にジャズが出来るってものなのだ。

*1:最近はそうでも無いけど。そこはジャズの歴史にも関係あるので一言では言えない