曲の研究


 同じ曲を飽きもせず何度も何度も弾いていると「ここ(楽譜内)に用意されたコード音の必然性」や「曲全体の音の流れ」みたいなものが徐々にわかってくる。俺は理論的なアプローチというのが余り好きでは無いので(ついでにフレーズを仕入れる事も嫌いなので)「曲の研究」と言ってもこのようなやり方でしかやらない。
 ただ、どっちにしろ「掘り下げる」事は非常に重要だ。音楽なら何でも言える事だろうけど(たぶん他の何のジャンルでも言える事だろう)単なる「譜面通り出来ただけのカラオケ君」と一線を分けるところは、そこにある。そこが一つの壁だ。たぶん壁を登ると、その先は恐ろしく深い深い、複雑な世界が待っている。俺はそれを「道」と呼ぶ。
 まあ「道」の話は置いといて。
 ジャズが上手くなりたいな、ある程度音はパラパラ弾けるな、という人は同じ曲を何回も何回もやる事を勧めます。特に俺みたいな理論というよりは「何となく」弾いてる人は。同じ所をぐるぐる廻ってるつもりでも、少し後ろを振り返ると恐ろしく前に進んでることに気付くでしょう。