ニコ動で



 クィーンやらレッドツェッペリンやらビヨークやらを見まくっていたらえらい事時間が過ぎてしまった。
 ぶっちゃけ、俺は現在どんな音楽が「生まれようとしているか」にはそこまで興味は無い。無理やりついていこうとしている部分はあるが、俺自身は今追いかけたいバンドやミュージシャンはそこまで無いわけで、その代わり「今現存している名曲」はバシバシ吸収したいと思ってる。
 更にぶっちゃけると、「皆の憧れの世界」であるが故に参加者が全員異様なまでのクォリティを誇るこの音楽業界でも、「ああ、本当に良いな」と言う曲が発見される確率は物凄い低い。そりゃもう、現時点で生まれてる数の曲から較べちゃうと笑っちゃうくらい少ない。(たぶんこれは歴史的にそうなんだと思う。ベートーベンやショパンガーシュインの間で消え去った音楽家の「仕事」は一体いくら程あるのだろう)(また、確率が低いのは名作の絶対量が少ないのではなく、母数が余りにも多いという事も関係してる)しかし、その笑っちゃうくらい少ないはずの名曲でさえ俺は全く見つけられていないのだ。それはまあ、自分の探索能力が低すぎるってのもある。友達に大手音楽会社の営業マンがいるのだが、彼女の知識量を見せられるといつも笑ってしまう。笑うしか出来ない。
 言い換えれば、自分は贅沢をする余地が死ぬ程残っている、という事にもなるのだが。何度も言うがこの音楽業界という奴は「憧れの世界」であるゆえに、恐ろしい技術と教養を持った奴が雑多に蠢いている。そして、俺らが手に入れられる知識量、発見はそれに較べたら本当に微々たるものだ。何が言いたいのかわからなくなりつつあるが、現在を頑張って追いかけなくても感動の種はいくらでもあるって事なんだ。現役のミュージシャン(音楽を売って生きてる人)からすると迷惑な話なのかも知れないけれども。