レッスンの役割


 今日もレッスンをした訳だが、後期はちょっと頻度が下がりそうだ云々と生徒とお話する。
 その話の中で改めて考えたんだが、本来俺は「セッションをする楽しみ」を教える為にレッスンをしていたのであって「プロ級のジャズピアノ」が弾けるのを目的とした訳では無い。というかそんなの俺には無理だ。俺が教えようとしたのは「自分で考え、感じた事をピアノに表現する」という思考法や意識であり、また、その為に「感性を開く」作業のお手伝いをしていた。今の生徒さんは二年半。実際、当初俺が想定した水準の6、7割は達していると思う。
 ここから先はひたすら「上手くなる為の道筋」が必要となるし、その為にはめんどくさい勉強や反復練習をどーーしても行わなければいけない。正直行って、一日の練習量を倍くらいにしなきゃおいつかんだろと思ったりする。さて、それでは生徒さんにとってのゴールとは何だろう?もっともっと上手くなる事(バップやモードレベルを難なくこなすレベル)なのか、それとも表現の足がかりを掴む事(作曲やDTMを勉強したり他ジャンルの曲を聞きまくってアナライズしたりする)なのか、それとも楽しくセッション出来る今のちょっと上程度で良いのか。
 正直「ジャズ」にしろ「表現」にしろ、恐ろしく深い深い奥に連なる道である。俺はジャズ知って9年、即興知って7年経つが、寄り道したにしろまだまだ、全然まだまだだと思っている。生徒さんはどうするかい?どの方向を、どのくらい、いつまで掘って遊ぶかい?