さて今日の日記


 久々に母校のセッションに遊びに、と言っても前回行ったのは9月。合宿も行ってるし、全然「久々」じゃない。事前にメールも送らなかったのにスタジオの扉を開けたら「あ、草さんだ」みたいな普通のリアクションをされる。「あ」じゃねえっつの。ちなみに実は俺は母校のセッションに「頼る」のは本当にたまににしたいのだ。OBの癖に馴染んでしまうのは何だか自分的に非常に、違和感。別に他の人がするのは構わないんだけどさ。太郎なんて部員になってんだし。


 で、演奏はふっつーに楽しかった。つーかすげえ楽しかった。セッションて良いなあ楽しいなあ、なんて思いながら嬉々としてピアノ椅子に陣取っていた。んで全体的にレベルがかなり上がってきているな、と思った。今回特筆したいのはピアノの二年てるお君。前見たときはまだ「何やってんのかよくわからん」状態だったのだが、今日見た彼はちゃんと「個性」が生まれていた。ソロはまだ全然だけど、バッキング。クローズドで音を混ぜ混ぜした重い奴をガッツガッツと叩いてバッキングしている。歯切れの良いスタッカート。良いね!つーか、ぶっちゃけ1,2年の時の俺のバッキングスタイルにそっくりだ。俺もバドパウエルとか聞きまくっていた頃あんな感じでやっていたのだ。わからないコードもとりあえず音を混ぜ混ぜしてガッツガッツと弾いて力づくで誤魔化す。そこから少しずつ俺は「無駄な音」を省く方向にスライドしていったのだが、とりあえず彼には「このまま、もっと変な音を混ぜたり緩急をつけなさいな」とアドバイスする。もちろん欠点なんていくらでも見つかる。しかし、彼は今個性を伸ばしている最中なのだから、ここで欠点を埋めてバランスを上げる方向に行くのはちょっと違うと思うんだな。アドバイスというのは二通りの方向がある。「長所を伸ばす」「短所を埋める」。そのタイミングは個人によって違う。短所を埋めるアドバイスをする方が勿論簡単なのだが、それをしすぎると長所をスポイルしてしまう場合だってあるのだ。人にモノを言うというのは難しい。
 自分の演奏については明日余裕があったら書きます。ところであきお君とてるお君を個人的に指導したくてマジでたまらん。実はこの二人、ソロで同じところで引っかかって同じように成長が止まっている。そしてそれはジャズ初心者と中級者を分ける大きな壁だったりするのだ。いやー3時間くらい時間取れればねー。ちなみに同じ壁に悩んでた俺の弟子はこの前のレッスンで越えてもらいました。やり方はあるんです。