ジャズピアノの練習法①



 あくまでもサンプルは俺です。前提として、俺はピアノ弾きでそこそこコードの知識は知っている。指は昔鍛えていたけどだいぶなまっていた。始めた時点で得意なキーはC、F、Bb、つまりフラットが二つ程度の白鍵中心のものだった。テンポは120程度が一番得意で、200まで来ると途端に頭が混乱する。ゆっくりならメロディは作る自信がある。ただし得意なキーだけ。という前提がある。(前提は大切ですよ。それによって上達方法ってのは全く変わってくると思うので)
 ギターと違い、ピアノというのはキーが違うと指のアプローチが全く違ったものになってしまう。その為、キーによって難易度が変わってしまい、白鍵で弾いたときは楽々弾けたにも関わらず、黒鍵が増えるキーになると途端に異常に弾きにくいフレーズに変貌してしまう場合がある。何故なら、白鍵だと指の動きはほぼ水平(→横の動き)だけで済むが、黒鍵が増えていくにしたがって指に縦の動きを組合さなければいけない。ピアニストはまず、キーが違う=指の動きが別物になる、という事を知っておく必要があると思う。(最初から全部のキーを一緒くたにやらされていつの間にか慣れる、という場合もあるけど)
 色々なキーはまあ、徐々に課題曲の難易度を上げて行けば良い。何度も何度も同じ曲をアホみたいにやればその内指が新しいフレーズを開発してくれる。「常に新しいアプローチをしよう」という気持ちでやり続けていたら、持ちフレーズがいつの間にか増えてるなんて別に珍しい事じゃない。パズルみたいなもんで、別の「使って良い音」を混ぜたり順番を変えるだけでも実験になる。ただ、フレーズを転調して反復練習する、というのは余りピアノに関しては良い方法じゃあ無い気がする。先述したとおりキーが変わると縦の動きが全く違ったものになる。当然、指から考えて無理がある指使いのフレーズとかも出てくる。そう言ったフレーズは、頑張って覚えても結果的に指には馴染まないんじゃないかと思う。馴染まないフレーズは、無意識に避けるようになり、その内忘却の棚の中にしまわれるようになってしまう。「先にフレーズありき」の練習は何度かやったが、どれもそこまで効果が出たとは思えない。