今更だけど



プレゼントを選ぶのは楽しいという事に気づいた。
クリスマスだと言うのに今日はひたすら大晦日の前座掃除をしていた。いつの間にか「聖域無き改革!」とつぶやきながら幼少の頃から全く手をつけていなかった重要書類に手を出す。バシバシ捨てる。バシバシ捨てようとして「そういやこういう重要書類って切り刻まなきゃやばいんだっけな?」と思い至り、バシバシ捨てた紙をまた一つ一つ選別して、それからハサミでジョキジョキ切り刻んだ。ジョキジョキ。親の敵に対するように。俺の口角はいつの間にかにじみ上がっていたのだった。
次は漫画だ漫画。聖域無き改革は長年の習慣にまで手をつけるのだ。ここ一年とんと読んだ記憶の無い、しかし名作である事は間違いの無い「RED」「エアマスター」「ハンターハンター」をドンと処分することにする。主にブックオフに売る。ふと頭に小林よしのり先生がのたまった「ブックオフに本が流れるとワシら生活できないんですよ勘弁して下さいよ」という弱音が浮かぶ。でも勿体無いじゃん。ブックオフに売るのでとりあえずピカピカに磨いていく。ピカピカ。だんだん面倒臭くなって顔がまた親の敵を見るツラになっている事に自分で気づく。その後ブックオフに行って売却した。800円也。70冊が800円というのも不可思議なものであるが、捨てれば0円だ。その金でよつばと!を買った。600円也。こんな良書を600円で買うのも少し気がとがめたが、一瞬でその考えは消える。だって読みたかったんだもの。帰りにケーキ屋でケーキを買った。プレゼントを選ぶのは楽しいんだなと思った。
家に帰るとまとめたままのゴミ(大層な量の紙ゴミと生ゴミとプラごみ)があったのでそれも処分した。そして現在、俺の目の前にはどうやって捨てて良いかいまいちわからない点鼻薬(ガス含)電卓(100円ショップで買った全く使えない代物)指輪(錆びてる)それに勾玉と十手がある。これ本当にどうしよう。十手とか誰か要らない?
ジングルベール。