パビリオン山椒魚



を見てきました。ネタバレもたぶん平気で混ぜるので、あかん人はすんません。
俺は映画を見るのは数年振りという体たらくで、何故久々に見る映画がここまで奇妙なんだ、と疑問点は頭に浮かびまくりましたが、まあそれはそれ。面白かったです。何ていうか、肝心のストーリーは完全に狂乱してるのに細かいポイントは妙にリアルな感じでした。そこらへんは俺のツボでした。何かねー漫画で言うと黒田硫黄みたいな感じなんですよ。少し、計算づくの黒田硫黄という感じ。ダイナミックに話を盛り上げて盛り上げて、訳のわからない世界に突っ込むのです。少し計算づくだなと思ったのは、前半に巧妙に伏線を張りまくってるところね。ほぼ全て後半で無視される伏線を。ぶっちゃけ、前半と中盤以降ほぼ別の映画みたいなもんなんですよね。強いて言えば、前半の「まともな映画そうに見える部分」は前フリで、中盤以降はそれを徹底的にブチ壊していく。執事が電気屋の主人になってたり、主人公はいつの間にか山賊になってたり、途中で死んだはずのヒロインの母親が何故かラストで生き返ってたり、もう無茶無茶。二時間ずっとフェイントを見させられてるような気分でした。でも、「ただのフェイント」なのかといわれると結構悩むんですよ。主人公途中から死んだはずの母親を探しに行くとか言い出すし。最後すげえ嬉しそうにバク転してるし。
とりあえず、変化球な映画だったなあ。
変化球すぎて一緒に行った人と上映後映画の話があんま出来なかった。