何だかなあ



mixiで「嫌韓厨が広がってる。何でだろう」的な話題をマイミクの人が発していたのでなるべく私情を無くして、向こうの思考の足しになるかなと思って意見したのだが、どうやら無駄骨になりそう。忙しい人だし、本格的に考える暇など無いのだろう。ただ、その人が俺の納得するレポートを作れるかというと、絶対に作れないんだな。
何故なら、まず否定ありきで考えてるからだ。例えばイジメてる人間がいるとしよう。んでその理由を説明されると「相手がウザい」という答えが返ってくる。んで、これはあらゆる人が否定するのだ。悪いのはお前で、イジメられてる人は何も悪くない。うん、これは一面では正しいんだよね。イジメてる人間は絶対に悪い。
が、善悪論で考えて真の原因を特定出来るだろうか。出来やしない。何故ならイジメた本人が悪い、何か原因があるという「内部的要因」ばかりを見て、その人が何を持ってイジメるという意思に至ったかという「外部的要因」を、全く見ていないからだ。多数いるクラスメートの中から「何故その人がターゲットに選ばれたのか」という事を全く念頭に置いていない。(勿論善悪で考えるとイジメた方が絶対に悪いのであるけども)問題の「核」を善悪論を通したフィルターで見たとしても、それは所詮半減したフィルターでしかないのである。
同じ事が嫌韓厨論にも言える。
大体において否定から入る人間はその対象を「内部的要因」のみで判断しがちであり、その人が何を見たのか、という「外部的要因」はスッポリと抜けてしまう。嫌韓厨論で言えば「社会に不満を持った暇な大学生やニートがはけ口を求めた」という、アレである。それなら、何故「韓国」が対象になったのか?それに対して何も言えやしない。所詮片手落ちの論理なのである。そして、何故片手落ちになるかというと、それは否定したい対象が「悪くない」という結果になる事を嫌がるからだ。最終的に「否定」の結論に持っていかなければ、論者は納得出来ないのである。
という訳で、今日のまとめ。

対象の言い分を聞かなければ本当の問題の「構造」は暴けないよ。

まあ、構造を暴く必要の無い問題の方が実際は多いんだけどね。殺人者の「非常識」な言い分をいちいち聞き入れるよりは問答無用で逮捕した方が治安上宜しい訳だし。