簿記



試験が近づいてきたのでやっとここで模試を一つやってみたらそれが恐ろしくわからなくて、脂汗が出た。問題を数解いていないから応用問題に全く対応出来なかったのだ。それと、忘却が激しい。問題を解けるに価する情報は、僕の脳からスッポリと抜け落ちてしまっていた。いや、覚えてはいるんだが、通用しなかった。その模試を解くのに1時間、解答解説に対応するのに更に1時間かけた後、俺はすぐに家に帰り、車のキーを取って近所で一番大きな本屋に走らせた。予定変更だ。今のままでは落ちてしまう。
でも、独学なんだからこういう事だってある。無理やり辻褄を合わせてしまえばよいのだ。僕はいつまでも不得手な縦列駐車に苦戦しながら、力づくで口を笑わせた。