ホリエモン以上に詐欺的なベンチャーの内情



http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20060123/1138000217

また、堀江さんのことを、詐欺師だの錬金術師だのといって悪者と決めつけている人がいるが、そういう人は自分は彼よりもずっと善良だと思っているのだろうか。もちろん、彼は詐欺師だし、悪だ。ただ、「彼と同じ能力をもち、彼と同じ環境におかれて、まったく詐欺的にも悪にもならないという人間はかなり少ない」ということは、ほとんどの人が想像すらできないだろう。



これはかなり勉強になるんで良かったら見てほしい。(特に就職前の人)
僕は以前いた会社で社長の同行営業をしていたのだけど、彼が「腹の探り合い」だとか「帳尻を合わせて」とか「持ちつ持たれつ」とかそういう言葉を普通に発していたのに「へえ」と思った事がある。ものすごい勉強家であり、超人情家でもある社長が発する言葉として一瞬かなり違和感を覚えたのだ。だが、すぐに心中を訂正した。「現実はそういうものなのだ」と思った。
ちなみにその社長は犯罪行為には手を染めてませんよ。ただ、もしかしたらITベンチャー、いや天下を取るためのマジビジネスの世界というものは悪人にならなければ生きていけない世界だったのかも知れない。その現実を当事者として思い知ったとき、人はどのように行動するだろうか?これはもう、わかる人にしかわからないものなのだろう。
そして、僕はそれがわからないから彼を断罪する資格が無いと思ってる。勿論人がどう非難しようが知った事ではないが(株で大なり小なり損をした方は、思う存分罵倒して下さい)、少しでも背景を想像してしまうと、またはその情報を耳に入れてしまうと、軽軽しく「責任を取れ!」と当事者でもないのに騒ぎ立てるのが凄く恥ずかしくなってしまうのだ。善悪が完全に分離してる状態なんて、普通はまず無いんだよね。
難しいよ。この問題は。

もし、若き堀江さんが放り込まれた世界が、逆のパブロフ条件付けをする構造を持っていたら、どうだろう? つまり、世の中への貢献行動は、プラスの条件付けをされ、インチキプレスリリースはマイナスの条件付けをされるという構造をもった世界だ。ぼくが思うに、もちろん、あのキツくて傲慢な性格は変わらないだろうけど、こと社会への貢献という点に絞ってみれば、ほぼ間違いなく、彼はすばらしく善良な人間となり、メディアに向かって夢と理想を語りまくっていると思う。そしてそれは、彼にとって幸せな状況であるだけでなく、この社会にとってもとても幸せな状況だろう。